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第1回期日報告

第1回期日報告

平成26年6月18日午後2時から、さいたま地方裁判所101号法廷にて原発事故損害賠償請求埼玉訴訟の第1回口頭弁論が行われました。

101号法廷の傍聴席は、記者席を除いて33席あったのですが、これに対して50人以上の傍聴希望者が集まりました。傍聴希望の皆様は、傍聴券の配布を受けるために開廷の30分以上前から並んでくださいました。
お忙しい中、本当にありがとうございました。

また、残念ながら傍聴席に入ることができなかった方には、弁護士会館に移動して頂き、同じ時間に法廷でどのような手続が行われているかを説明させていただきました。
次回以降も、傍聴席に入ることができなかった方に法廷での手続の内容をお伝えする機会を設けたいと思います。

今回傍聴席に入られた方もそうでない方も、次回以降も傍聴に来ていただければ、大変有り難いです。

さて、法廷ではまず、弁護団の「訴状」の陳述と被告らの「答弁書」の陳述を行いました。訴状と答弁書は、事前に裁判所と双方当事者に提出されていますので、「陳述」といっても書面の内容を読み上げるわけではなく、「陳述します」と述べるだけです。
すべての書面を朗読していては時間が足りないので、民事訴訟では、ほとんどの場合はこのように書面をやり取りします。

とはいえ、傍聴席の方からしてみれば、書面をやり取りしているだけでは、何をしているのかさっぱりわかりません。
また、私たちとしては、裁判所や国や東京電力に、きちんと口で言って伝えたいこともあります。
そこで、原告本人と原告代理人から「意見陳述」をしました。これは「陳述します」と述べるだけでなく、主張の内容を実際に読み上げる形で行いました。

まず、原告ご本人1名が、国や東京電力に対する思いや避難生活の困難さを訴えました。
傍聴席の方にも、裁判所にも、原告の生の声を届けることができたと思います。
その後、代理人より、本訴訟の目的が原発事故被害の完全賠償にあること、原発事故発生の責任が国と東京電力にあることを述べました。
また、原告の訴状に対して、国がきちんと認否を行っていないから、国は誠実に認否をすべきであるということも述べました。

原告側の意見陳述の後、次回期日までに準備する主張や書面の確認をしました。
法廷にいた方はご覧になったと思いますが、国は、書面を提出することにとても消極的でした。
自分の手の内を明かさず原告側の言質を取ろうとするかのような態度は不誠実であるばかりか、いたずらに審理期間を延ばすことになるとして、弁護団からは国も書面を提出するよう強く求めました。

その結果、国は次回までに、原告の訴状に対する詳細な認否を行う書面を提出することになりました。
また、弁護団からも、国から説明を求められている点についての回答と、東京電力の主張に対する反論の書面を提出することになりました。
そして、次回期日は、平成26年9月24日午後3時からと決まりました。第1回と同じ、さいたま地方裁判所101号法廷で行います。

裁判所での期日終了後、埼玉弁護士会会館にて、裁判の報告集会と、「福島原発さいたま訴訟を支援する会」の結成集会が行われました。

期日に引き続き、皆様お疲れにもかかわらず、80人近い方にご参加いただきました。駆けつけてくれた方の中には、他の地域の原発事故訴訟の支援をしている会の方もいらっしゃいました。
また、埼玉の弁護団と共同歩調をとっている山形、新潟、群馬の弁護団から駆けつけてきた弁護士からも、応援のメッセージをいただきました。

たくさんの方に応援をいただき、原告ご本人もとても心強く感じたことと思います。
そして、応援してくださる方がいらっしゃるという事実は、未だ悩みを抱えつつも、訴訟に踏み出すことを迷っている被害者の方にとっても、きっと大きな勇気づけとなると思います。

次回期日は、平成26年9月24日午後3時からです。
今後とも、原告団にご支援をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

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