「原告になったら何をするの?」「お金や時間はどのくらいかかるの?」
相談の際、お尋ねの多い事項についてここでご紹介します。
Q 今やっているのは、誰に対して何を請求する訴訟なの?
A
さいたま訴訟では、国と東京電力に対して、1人につき慰謝料1000万円を求める訴訟をしています。
もっとも、損害の額としては原告1人の慰謝料は2000万円を下回ることはないと主張しています。
今回の訴訟では、2000万円の慰謝料の一部である1000万円を請求するという、一部請求という請求方法をとっています。
原発事故の被害を正当に評価した完全な賠償を行わせるというのがこの訴訟の目的なので、これまで国や東電が発表してきた基準や金額には縛られません。
また、避難指示区域内に居住用不動産を所有していた原告の方については、不動産の損害賠償も求めています。
Q 避難指示区域外の避難者も参加できるの?
A
避難指示区域外に居住していた避難者の方(自主避難者の方)も原告となっていただくことができます。
Q 原告になると、どういう手続をすることになるの?
A
原告になっていただく場合、弁護団と委任契約を締結し、訴訟委任状を作成して頂きます。
訴訟委任状は、訴訟上の行為(書面の提出・受取や裁判所とのやり取りなど)を代理人弁護士に委任するという内容のものです。
また、必要に応じて担当の弁護士と打ち合わせ(避難前住所、避難経緯、避難後の事情などの確認)をすることになります。
裁判の期日には、もちろん原告ご本人として出席することができますが、出席は義務ではありません。
裁判所へは直接行かず、担当の弁護士から報告を受けるという形をとる方もいらっしゃいます。
Q 参加すると、どのくらいのお金がかかるの?
A
弁護団との委任契約の際、着手金として1世帯5万円(税別)と、諸費用1万円をいただいています。その他に印紙代が必要となります。
また、事件終了時、取得した経済的利益の10%(税別)を報酬金としてお支払いいただきます。
Q 直接請求でお金を受け取ったら訴訟はできないと聞いたんだけど・・・
A
東京電力に対して直接請求をして、その支払いをすでに受けている方も、訴訟への参加は可能です。
今まで支払われてきた賠償金は十分ではないから、正当な賠償を行うよう求めるのが今回の訴訟だからです。
Q 紛争解決センターで和解したら訴訟はできないと聞いたんだけど・・・
A
上記の直接請求の場合と同じです。
紛争解決センターで東京電力と和解をしていても、訴訟に参加することができます。
また、現在紛争解決センターでADR手続が進行中、という方も、訴訟とADRを並行して行うことが可能です。
Q 訴訟で負けたら、今まで受け取った金額も返さなければならないの?
A
万が一訴訟で敗訴したとしても、今まで東京電力から受け取った金銭を返還しなければならないということにはなりません。
Q 裁判が終わるまでどのくらいの時間がかかるの?
A
複雑かつ大規模な訴訟ですので、終了までは数年かかる可能性があるとご案内しています。
Q 原告になって、名前が新聞等で報道されてしまうと困るのだけど・・・
A
記者発表の際、名前を伏せたい方の氏名は伏せています。
また、記者会見等への同席をお願いすることもありますが(もちろん、同席するかしないかは自由です)、その撮影の際も、顔が映らないように配慮してもらっています。
Q とりあえず話だけ聞いてみたいんだけど・・・
A
訴訟の詳しい話を聞きに相談に来られた方に対して、原告となることを無理にお勧めすることはありません。
不安なことや気になっていることを弁護士に直接確認していただき、持ち帰ってご家族とよく話し合ってお決めください。
考えた結果、やはり訴訟はしませんという結論でも、全くかまいません。
気になっていたことの回答はありましたか?
東京電力からの賠償額に不満がある方、訴訟をお考えの方は、弁護団連絡先までお問い合わせください。
弁護団事務局
埼玉県三郷市三郷1-13-12 MTビル2階
みさと法律事務所
TEL 048-960-0591